先日、第43弾のご案内をさせて戴き、早くも物資のご提供や活動への参加表明を戴いております。いつもいつも深いご理解とご協力に先ず以って心より御礼申し上げます。
発災から来月で丸5年が経過します。あすなろ応援便(当初は❝復興支援便❞)も5年で40回を超える活動をさせて戴きました。毎年、この時期になると「震災から○年」とか「被災地の今」などという見出しが躍りだします。この5年の間、確かに復興はしつつあります。新しく商店街がオープンしたり、復興住宅が出来て仮設住宅から転出したり。釜石市でラグビーのワールドカップが開催される、世界遺産に登録された、普通だった線路が復旧した・・・。それだけ見れば素晴らしい、着実に復興している、なーんて思っちゃいますよね? でも、お気付きの通り「良い話」・「復興が進んでいる」というのは一部なんです。少なくとも私自身はそう捉えています。
復興住宅に移れるんだよ、と嬉しそうに話してくれた高齢のご夫婦がいらっしゃいました。昨年、偶然にそのご主人と荒浜のイベントでお会いして、その後の生活を伺うと新しく入った復興住宅には顔見知りが全く居なく、奥さんはストレスで体調を崩されているとのこと。家財道具も一から揃えなきゃなんないから、あんたたちが来るって聞いてやってきたんだ、と少し曇った表情で話してくれました。
岩手でも「このまま仮設暮らしのままでいい」と諦め顔で話してくれた方もいらっしゃいました。年々ボランティアも減り、自分たちで自立して行かなきゃならないのは十分解ってる。でもな、船も会社も店も流された俺たち(68歳の方)には今更金貸してくれる銀行も無い、働きたくても年齢で断られる、被災した企業は内陸や県外に出て行ったり廃業・倒産したりして尚更働ける場所がない。だから若いモンはみんな故郷から出て行くのさ・・・。子供たち相手にバカ騒ぎのイベント中にこんな話を聞かされると、自分たちが来た事は果たして良かったんだろうか、本当に喜んで貰えたんだろうか、といつも自問自答しています。
それでも、活動の度に笑顔を見せてもらったり、楽しく過ごさせて戴いていることは事実ですし、自分たちなりに当初の気持ちを曲げずに今日まで継続出来ていることはあすなろ応援便というボランティアグループにご理解を戴いているんだと思っています。ご存知の通り、我々の活動は月命日の11日とお盆だけは避けてきました。敢えて月命日や3月11日に照準を合わせて、というのには抵抗があったからです。それでもやはり5年という区切りの年に何か出来ないかな、とは考えていました。毎年4月の第1土・日曜日に「エキサイトバザール四日市」というイベントが開催されます。最初は東北応援ブースとして招かれ、支援物資を集めたり東北の物品販売をしました。翌年からは知り合った現地の方を招き、陸前高田の漁師さんたちに広田湾で獲れた毛ガニや「浜のミサンガ」を販売して戴いたり、MINIビン玉ストラップを販売してもらったりするようになりました。今年もその手法を、と思っていたんですが、自分たち独自で何か大きな催しが出来ないかを考え、最終的に以下の内容のイベントを開催する運びとなりました。
年度初めや新入学など、何かとお忙しい時期でもあり、また当日はエキサイトバザール四日市も開催されています。我々も3日(日)はエキサイトバザールで東北応援ブースを出店しますが、この日だけは5年間の活動の集大成という想いも込め、無謀にも以下の内容でイベントを主催させて戴くことになりました。現在交渉中ではありますが、四日市市危機管理室、社会福祉協議会、四日市消防職員協議会等が後援して戴けそうです。
ただ、「あすなろ応援便」が主催ですから中身はご想像の通りです。形式に拘ったり、美辞麗句を並べるのは避け、本音を聴いて戴きたい、自分たちが伝えたいことをしっかり伝えたいだけです。せいぜい「学習発表会」レベルになるかも知れませんし、パネルディスカッションの進行を私が務めさせて戴きますので噛みまくり・緊張は必至です。それでも、一度冷やかしに行ってやろうか、という方は是非会場にお越し下さい。ブログや報告書で再三登場して戴いている佐々木君を生で見られるチャンスですよー!
日 時 平成28年 4月 2日(土) 午後14時開場
場 所 四日市地域総合会館 あさけプラザ 四日市市下之宮町296-1 ℡ 059-363-0123
タイムテーブル
14:30 開会あいさつ 鈴 木 克 司 氏 (大矢知地区社会福祉協議会 会長)
14:40 来賓あいさつ 未定
14:50 第1部 パネルディスカッション
体験者が語るあの日、あの時 ~ 初期対応の教訓
パネラー
岩手県釜石市 佐 々 木 勇 人 氏 (三陸網わぁ~く 代表)
宮城県東松島市 北 村 潤 氏 (四日市大学 総合政策学部)
宮城県石巻市 鈴 木 昂 樹 氏 (四日市大学 総合政策学部)
聞き手 樋 口 博 也(あすなろ応援便 代表)
16:20 第2部 ひまわりが繋いだ絆 ~ 神戸から三陸、そして米子へ
新 宮 美津代 氏 (富士夢☆米子隊 代表)
17:00 第3部 春風に乗って 想いよ、届け!
濱守栄子 トーク&ライブ IN 四日市
MC : MACK中原 氏 (四日市観光大使)
18:00 お楽しみ抽選会
18:30 閉会あいさつ
その他 あさけプラザ中庭では小学生以下の子どもさん向けの「ゲームコーナー」を開設します。 これは震災後に遊ぶ場所、遊ぶ物を無くした子どもさんに少しでも楽しい時間を過ごして もらおうと、あすなろ応援便が「子ども縁日」として実際に現地で行っているものです。 会場に来られた子どもさんは自由に楽しんでもらえます。(スタッフが常駐します。) 参加費は無料ですが、景品には数量に限りがありますので予めご了承下さい。 尚、スケジュールの時間は進行状況によって若干前後する場合がございます。