弥生、3月、雛祭り

今年になって月1回のペースのブログ更新になってしまいました。予想以上にお読み戴いている方が多いようで、「ブログ止めたの?」とのお問い合わせを何件か戴きました。フェイスブックは時々書き込みしているので安心していたんですが、FBをやってなくて、このブログが唯一の情報源、と伺い、心機一転また頑張って書き込みます。

早いもので、もう3月に入りました。世の中が一変したかのように一気に春モードに突入し、昨日は至る所で高校の卒業式が行われました。皆様の中にも卒業されたご子息がおありの方もいらっしゃることと思います。ご卒業のお祝いと、これまで育ててこられたご苦労に敬意を表します。高校を卒業してもまだ未成年、これからも親子であることに変わりは無いんですが、少し肩の荷が下りた、といったところでしょうか。いずれにせよ、今の時期は進学する子、社会人となって旅立つ子、どの子も希望と夢に溢れていることと思います。その希望や夢が実現出来る世の中で有り続けて欲しいと心から祈っています。

当社も、今年初めて新卒者を受け入れることになりました。昨年に3度、職場実習ということで延べ1ヶ月余り通ってくれた男の子です。もちろん運転免許も無く、リフトの資格もありません。ただ、仕事に対するひたむきさ、性格の良さ、体力と構内作業なら十分に「戦力」として期待出来る人材です。実は、最初に実習受け入れの打診があった時、「当方は○○○特別支援学校で、生徒も少し障害があるので・・・」と聞いておりましたが、実際に会って面談をした限りでは口数が少なく、表情が顔に出ないという程度で、パッと見はごく普通の高校生でした。学校では活発でクラブ活動も積極的に参加していると聞き、慣れれば大丈夫だろうと受け入れた次第です。実際に実習に入っても自分なりに作業の流れを組み立てたり、教えられた内容は忠実に出来る、25kgの紙袋の積替えも音を上げずにやり通せる体力もありました。休憩時間や昼食時も社員と一緒に過ごしている内に少しずつ笑顔や会話が見受けられるようになりました。人生で最初の就職先に当社を選んでくれたことに感謝すると共に、社会人としての教育指導をきちんとしなければ、と身が引き締まる思いです。卒業式は5日だとのことですので、何かコソッとお祝いを贈ろうかな。

さて、毎年この時期は地元の「梅まつり」に参加しているんですが、今年は雨の為に順延となりました。予備日の8日(日)、天気が良ければ南部丘陵公園で開催されます。我々は毎回「東北応援コーナー」という位置付けで出店しており、今年は主催者の了解を得て、実際に活動報告書でご覧戴いたような現在の活動をそのまま出させてもらうことにしました。もうすぐ発災から丸4年。流石に物資配布は様変わりしていますがこういうことをして東北の人々と交流しているんだよ、というところを見てもらいたいんです。流石にこの時期になると思い出した様に特別番組などでマスコミも取り上げてくれます。先月末にはイギリスの皇太子さまも被災地石巻を訪問され、住民の皆さんと触れ合ったり、献花をされた様子が報道されました。それでも、やはり我々が見聞きした苦労話や厳しい生活環境については殆ど触れられていません。だからこそ、現地の声を知ってもらうのにはこういうイベントが重要だと考えます。

先月もお話しした亘理のイチゴ・・・またその話題か、と思われる方もあることは重々承知していますが、今回の梅まつりに生産者のSさんから摘みたての仙台イチゴを10ケース送って戴きました。昨年12月半ばに復活第1弾として12ケース出荷され、その後毎日摘み取り・選別・パック詰め・発送のための梱包、更に農協への持ち込みまでSさん夫婦と娘さん、お孫さんだけで続けられており、この作業がGW頃まで続きます。ご周知の通り、このイチゴの復活には最初から「あすなろ」も立ち会わせて戴きました。周囲に何も無い状態で初めて訪問し、畑の塩分除去、耕運機の修理、物資や花・苗等のお届けと、Sさんご一家のご苦労を目の当たりにし、露地栽培の仙台イチゴが復活することを楽しみにして来たんですから思い入れが強くて当然です。

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そのイチゴ、売れ残ったらどうしようという心配もありましたがあすなろのメンバーや協力者の皆さんから予約を戴き、前日には既に完売してしまいました。日曜日には新たに10数ケースのご依頼を戴き、早速現地へお願いしようと思います。

実は、イチゴが復活しましたが、これからはいかにして販路を開拓するか、という課題があります。以前ブログか報告書で記した通り、Sさんはイチゴ団地(組合)に参加していません。そのため「個選」という扱いでありため、「仙台イチゴ」の商品名やマスコットキャラクターのデザインを使えないんです。正に「自主流通」を行うか、高い手数料を払って農協の流通ルートに乗せるかです。今年は間に合いませんが、次のシーズンに向けてこのSさんの想いの詰まったイチゴの販路開拓・情報発信をお手伝いして行きたいと思っています。どなたか良いアイデアがあれば是非お知らせ下さい。

尚、もし書店へ行かれることがありましたら

    岩波新書   /岡田広行 著 

  「被災弱者」 東日本大震災から4年 これが被災者の現実だ

という本を探してご一読下さい。その中にSさんの記事も載っています。

これは筆者が被災地を回って個別にインタビューしたものをまとめた冊子で、少なくともSさんの記事は我々が見聞きしたものに忠実に書かれていました。私も現在あちこちの書店で探しております。

話は変わって・・・。

以前からお世話になり、親交のある栃木県のK社長さんから連絡があり、この度NPO法人を廃止し、新たに一般社団法人として支援活動を行うことを伺いました。現在お住まいの栃木から故郷の釜石や三陸沿岸部に私財を投じて活動されていたんですが、やはりNPOや個人では資金的にも限界がある、とのことで組織変更をされるそうです。その名称が何と「あすなろ応援」。我々と一字違いなんですが、これも事前に「名前使わせて」との打診を戴いていました。ややこしいかもしれませんが、我々は今まで通りボランティアグループとして活動します。どこかで応援便と応援隊が一緒に活動することもきっとあるでしょうし、想いは一緒です。どうか、「あすなろ応援隊」も宜しくお願い申し上げます。

さらに、四日市にある近鉄(近畿日本鉄道)の内部・西日野線。鉄道好きの方ならご存知でしょうが、この線路は日本でも珍しい特殊狭軌鉄道=      ナローゲージと呼ばれています。レールの幅が76.3cmしかありません。近年は利用客の減少で廃線になる寸前でしたが、近鉄から買い受けた第三セクターの運営により、4月1日から新たな運営会社に変ってスタートします。その名が何と「四日市あすなろう鉄道」!!!

ナローゲージと“なろう”を掛けたネーミングですが、思わず耳を疑いました。あすなろ応援便にあすなろ応援隊、そしてあすなろう鉄道。もしかすると今年の流行語大賞は「あすなろ」かも!とくだらない妄想をする私でした。    

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