光陰矢の如しとは言いますが、本当に時間が飛び去っていくような今日この頃です。今年も残り10日ほどになりました。
例年、「クリスマス寒波」で当地でもまとまった雪が降り、交通障害などのトラブルが起きるのもこの時期です。私共運送業者にとっても最後の繁忙期でもあり、特に昨年からは慢性的なドライバー不足・車輌不足が続いており、この一週間は断っても断っても輸送依頼が飛び込んで来る状況です。本来なら喜ぶべきことなんですが、流石に連日、それも自分の携帯電話に深夜早朝を問わず連絡が入り、フル充電しても夕方近くにはバッテリー切れになってしまう状況では正直精神的に苦痛なんです。世間ではクリスマスだの忘年会だのと楽しい話題が溢れている時期ですが、少しでもお得意先様への協力が出来ればと全員がフル稼働で臨んでいる次第です。
そんな中、取り引き先の工場長さんから「今年もクリスマスは東北へ行くんやろ?」と電話があり、わざわざ納入日を24日に指定しての輸送依頼を戴きました。23日は天皇誕生日で祝日、荷物を月曜日に積んで出発すれば23日は一日ゆっくり過ごせるだろう、というご配慮だったんです。ただ、2年前に同じ得意先から仙台行きを依頼され、その帰り道に高速道路で追突されたんですよね。しかも、クリスマス寒波が襲来する時期です。本来ならご丁重にお断りするべきなんでしょうが、電話を戴いた瞬間「喜んでお受けします。」と答えた自分に正直呆れております。
そんなこんなで、奇しくも今年もクリスマスは東北で過ごせることになりました。直前に大工のM君から「消防団から白菜提供してもらえる」という連絡を受けていたのですぐに連絡し、お届け先の選定です。今回は仙台と福島県いわき市の2ヶ所卸しですから、あまり離れていない場所、白菜を喜んで戴けそうな場所・・・と考えを巡らせていたところ、一昨年に訪問した南相馬市の柚木仮設住宅を思い出しました。お邪魔した時は150世帯ほどの規模でしたが、窓口のOさんに伺ったところ現在は80世帯ほどになったとのこと。それでも白菜は喜ばれますよ、とのお言葉に即決です。約100個ほどの白菜などを柚木仮設住宅にお届けさせて戴くことになりました。
本当ははこの時期ですから子供さんたちのいる所でクリスマス会や餅つきをしたいところですが、何せ日々の業務に追われて企画が立てられないこと、年末でボランティアスタッフもそれぞれ忙しいだろうということを考え、今年はあすなろとしてのイベント活動を休止させて戴きました。今度「あすなろ」として活動するのは3月頃からと考えていますが、仕事柄東北へ向かう便があるので、それに便乗する形で現地からご要望のある物やご提供戴いた物資をお届けさせて戴こうと思います。新年に持ち越しとなった第40弾は、十分に時間を掛けて企画を練りたいと思っています。
ただ、来年の話になりますが、「あすなろ観光便」を出そうかと思っています。配布会も無し、イベントも無しですが、マイクロバスで復旧工事の始まった場所を見たり、地元の郷土料理を食べたり、観光したり温泉に入ったり・・・そんなツアーを考えています。これまでは物資の配布会や子供さん向けのイベントで、私自身もあすなろ以外の単独訪問も含めて過去50回以上東北へ行きましたが、いつも作業服で交通手段がトラックでは旅行気分にはなれませんでした。仙台のイルミネーションも七夕祭りも、松島巡りも中尊寺金色堂も一度も行っていません。お洒落なレストランがあってもトラックが停められなかったり、とひたすら真面目に応援活動に取り組んできました。そろそろ違う形を取り入れてもいいんじゃないか、被災地とは言うものの、元来は観光地でもあり風光明媚な自然があり、数知れずの郷土料理やみちのく文化が発展してきた地域です。地元の方が「語り部」となって案内して戴けるところもありますし、配布会やイベントでは中々伺えないような話を聞かせて戴いたり、新たな交流のきっかけにもなると思ったからです。昨年のある新聞記事に取り上げて戴いた時に「いつかは観光で」という文言を掲載して戴きましたが、来年はそれを実現出来そうです。企画内容はまとまり次第このブログでご案内しますので、もし行ってみたい、参加したいという方がいらっしゃいましたら是非ご参加下さい。
ここ暫く、爆弾低気圧の影響で日本各地で大きな被害が出たり、あちらこちらで火山の活性化が報じられています。東北も4度目の厳しい冬を迎えています。皆さんが無事に新年を迎えられること、そして健康で過ごされることを心からお祈り申し上げます。忙しさにかまけてブログの更新も滞りがちですが、また柚木でのご報告もアップさせて戴くつもりですので懲りずにブログを開いてみて下さい。