季節の移ろいは本当に早いもので、この間まで夏まつりだと騒いでいたのにもう朝夕はめっきり涼しさを感じる様になりました。異常気象の影響で各地で大きな被害が出て、広島の土砂災害の現場では未だにお二人が行方不明であり、悪天候のために捜索も中断しているとのことです。被害に遭われた方にはこの場を借りてお見舞い申し上げ、また不幸にも犠牲となられた方々には心よりご冥福をお祈り申し上げます。先日、三重県も大雨で一躍全国区となり、大勢の皆様からご心配を戴きましたがお蔭様で私共は何ら被害もなく無事であることをご報告申し上げます。
今現在、広島や福知山、丹波市には多くのボランティアが入り、復旧の汗を流しています。東北からも3年半前のお返しに、と私共も知っている仮設住宅で募金を募られたり、実際に現地入りしている方もいらっしゃいます。明日は我が身・・・いつ、どこで何が起きても最早不思議ではありません。過去の教訓に倣い、常日頃からいざという時の為に備えておくことの重要さを改めて感じる今日この頃です。
さて、第37弾の活動報告をさせて戴いてから丁度一ヶ月が経ちました。この間、社内でも色々と大きな動きがあり、ブログの更新もままならない状況で健康面をご心配戴く方もありましたが、自他共に認める夏男、日夜元気に飛び回っています。先日も久し振りに四国中央市へ物資のお預かりに行って来ました。丁度日曜日着の高知行きの仕事が入ったので、その帰り道に回らせて戴きましたが、今回のトラックは屋根のない「平ボディ車」。天候も心配でしたが、朝方に通り雨があった程度で何とか持ってくれました。午後1時にいつもの「アポロ」さんの倉庫へ到着すると窓口のKさんはじめ、7~8名のお手伝いの方が既に積込み準備をしてもらっていました。事前に連絡を戴いており、明石市のKさんのご親戚に不幸があり、それまで経営されていたお店の商品を支援物資に、とお譲り戴いたんです。その箱詰めだけでも大変な作業だったと存じますが、3年以上も東北を想い、あすなろに託して戴けることに感謝することしきりです。前回初めてお会いしたT先生からも発動機や工具といった貴重な品々、大量の布団や毛布、果てはマッサージ機・洗濯機・冷蔵庫などの家電やストーブ・・・。本当に有難いことです。積み込むこと1時間強、無事に全ての物資をお預かりして参りました。
一番下の写真はダンボール箱一杯の野菜や花の種です。Kさんが掛けあって譲って戴いたそうで、これも喜ばれること請け合いです。
今回、Kさんの元教え子のMちゃんがご両親と一緒に積込みの応援に来てくれ、自分のお小遣いで買ってきてくれた「お土産」まで頂戴しました。思いがけないプレゼントに、その後の作業が捗ったことは言うまでもありません。(#^.^#) 他にも切手などをご提供戴いた方、道中のお供にと栄養ドリンクやお菓子を差し入れて下さった方、愛媛の皆さん、本当にありがとうございました。m(__)m m(__)m m(__)m
さて、第38弾はどこへ行くんだ?と気にして戴く方もいらっしゃるかと思います。実はまだ決まっていません。日程すら決めあぐねているのが実情です。いつもの事ながら行き先を決めるのは2つのパターンがあります。現地の窓口やご協力者の方から紹介して戴く場合、フェイスブックなどのSNSから情報を拾い出して当方からアプローチする場合です。行き先が決まってから、その訪問先のご要望・ニーズを伺って物資を募集したり、集まった物資を見てお届け先を決める場合もあります。これが毎回一番の悩み所なんですが、このマッチングがピッタリとハマった時はほぼ活動の成功と言っても決して過言ではありません。例えば、野菜をお届けするのを農業の盛んな地域へお持ちするのと、失礼ながら福島のように土壌が汚染されたために家庭菜園すら出来ない、という地域へお届けするのかと聞かれれば当然後者を選択します。高齢者だけで構成されている仮設住宅へおもちゃや子供服を大量に持ち込むこともありませんし、周辺に個人宅で生活されている住民が居ない所へ大型家具を持って行くことはしません。欲しいけれど置く場所が無い、という声を幾度となく聞いて来ました。そんな辛い気持ちにさせてはいけないと思うんです。子どもさんが多いと聞けばおもちゃや絵本、文房具を持って行けば喜ばれるでしょうし、若いお母さんがいると聞けばオムツや離乳食があればいいんじゃないか、と自分なりに考えます。ただ、高齢者でも「癒されるから」とぬいぐるみを希望される方もありますし、アパートを借りるから家具が欲しかった、というケースも多々ありました。流石に、真夏に防寒服を持って行くようなことはしませんが、当方にお届け戴く物資は皆様からのお気持ち・お考えから時季を問わず多種多様の品々が届きます。季節物であればその時期が来るまで一旦当方の倉庫へ保管させて戴き、旬のものであればそのタイミングを逃さないように尽力しています。だからこそ、「あすなろのトラックは玉手箱」と言われるほど多種多様の物資を積んで行くんです。十人十色と言いますが、本当にお一人お一人のニーズは異なります。地域性もあります。発災後3年半になりますが、既報の通りまだまだ土地の嵩上げをしている現状です。仮設住宅も損傷や劣化が進み、床が腐って抜け落ちたり、湿気で部屋中がカビだらけで健康被害も出ています。復興住宅も少しずつ完成し、移転する方もいらっしゃいますが家賃無料の仮設住宅と違って、新たに「家賃」が発生します。そのために仮設住宅を出る事を躊躇っている住民がいます。未だに就職先が見つからない人、高齢のために就職が出来ない人、そんな人々が不自由な仮設住宅で4度目の冬を迎えようとしています。当然、先行きに不安を感じて少しでも現金を残さなければ、と切り詰めた生活を余儀なくされています。賛否両論はありますが、少しでも生活の応援を、少しでも心休まる時間を提供できるだろうからという思いであすなろは微力ながらも活動を継続しています。正直、決して余裕があってやっているんじゃありません。距離もあれば経費も大きな負担ではあります。それでも、我々が皆様からの物資と共に「ずっと忘れないで応援している」ことを心待ちにしてくれる方がいらっしゃいます。届いた物資に満面の笑顔で応えてくれる方がいます。その笑顔を見られるのが全てなんです。
明日(5日)、地元の鈴鹿高等専門学校の生徒さんが仕分けに来てくれます。彼らは「高専プログラミングコンテスト」で、今年の全国大会に出場が決まりました。パソコンなどを用いて防災・減災や復興支援のためのプログラムを作る、ということで当方へ復興地の話を聴きたいと先生共々訪問してくれました。自分なりに現地で見たこと・聞いたことを話し、多少なりともお役に立てたのなら幸いです。大会会場は奇しくも岩手県一関市の一関工業高等専門学校とのこと。生徒の一人が「現地へはまだ行ったことが無かったけれど、これを機会に今からでも自分に出来る応援をします」と言ってくれたのが何よりでした。そんな彼らの協力、土曜日にもボランティアさんの力をお借りして物資を整理します。来週には第38弾の概要をお伝え出来ればいいですね。
まだまだ物資は募集させて戴きます。現在のところ、衣料品・食器類は充足しておりますので募集をしておりませんので悪しからずご了承下さい。募集物資に就きましては、訪問先が決まり次第改めてご案内させて戴きます。