第33弾(再) 活動報告

2月14日、世間はバレンタインデーで盛り上がっている中、チョコレートとは全く無関係(?)のオジサン4人で一度は東北へ向かいましたが、あの大雪のお蔭で静岡で15時間以上の足止めを喰らい、断腸の思いで引き返したことは依然にご報告したところですが、そのリベンジとして2月28日の夜再度第33弾を走らせました。

目的地は既報の通り岩手県釜石市。リサイクルショップをされている「絆 釜石」様の駐車場です。今回は大型トラックとワゴン車、スタッフは同業者のNさん、当社からⅠ君・Kさん、そして2月に入社したばかりのM君と総勢5名。そしてあすなろ応援便始まって以来初めての「アニマルセラピー」担当(?)としてM君の愛犬であるシーズー2匹も同行です。恐らく三重から東北へ遠征する犬も珍しいでしょうね。

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出発前、FBで知り合ったトラックドライバーのT君が大阪の帰りに当社へ立ち寄ってくれ、途中まで一緒に走ることになりました。彼も南相馬などのボランティアに熱心で、この後山梨県甲府市へ除雪ボランティアに向かったという熱い男です。そんなことで、6人+2匹で釜石へ向けて午後7時過ぎ、鈴鹿市を出発しました。

途中の駿河湾沼津SAでT君と別れ、走り馴れたコースで順調に走り、午前7時頃には一関ICに到達出来ました。本来ならここで一般道に降りるんですが、すぐ後ろから栃木のK社長が釜石に向かっているという情報が入り、連絡を取って合流、一緒に釜石へ向かうことになりました。K社長は釜石出身、今回お世話になる「絆 釜石」さんの仮設店舗の立ち上げにも関わっておられます。今回も現地でお手伝い戴くことになりました。(当日まで来て戴くことすら知りませんでした。)

今回、K社長の先導で初めて花巻JCTから釜石道というルートを走りましたが、遠野にある道の駅で小休止。遠野は以前から行ってみたい場所でした。遠野物語でも有名ですが、私の頭の中では「カッパと座敷童子」のイメージがありました。売店を見ているとやはりカッパ関連グッズが並んでいます。4月から運行が始まる蒸気機関車、「SL銀河」のポスター、そして時節柄「吊るし雛」も飾られています。束の間の観光気分を楽しんでいると、ありました!お目当ての「カッパ捕獲許可証」。話には聞いていたんですが、本当にあるんだ、と迷わず購入。(Nさんがプレゼントしてくれました。)考えてみれば、自分への「お土産」を買ったのはこれが初めてなんですよ。

さて、午前10時頃、目的地へ到着。駐車場には今回の主催者、絆 釜石のNさんをはじめ現地でお手伝い戴く何人かの方が出迎えてくれていました。その中には三重から先乗りしていたNHKの取材クルー、名古屋から現地入りした読売新聞のI記者の姿も見えます。今回の活動の様子の収録のためです。Nさん、お手伝いの皆さんに慌ただしく挨拶だけ済ませ、すぐに配布会の準備、振舞いコーナーの準備、ゲームコーナーの設営と休む間もなく取りかかりました。                         

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開会は午後1時、あっという間に近づいてきます。その前にK社長のご提案ですぐ近くにある「鵜住居防災センター」跡地に建てられた慰霊碑に行き、全員で黙祷させて戴きました。震災直後、避難場所として指定されたこの場所に逃げ込んだ為に津波に襲われ、この場所で200名余りもの尊い人命が失われたそうです。供えられたたくさんの花や品物に故人に縁のある方々の想いがひしひしと伝わってきました。

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少し買出しに近くのスーパーへ行って戻って来ると、既に配布会が始まっています。事前にFMや告知チラシなどで呼び掛けて戴いたお陰で想像以上の来場者です。この周辺は民家も仮設住宅も見当たらない場所で、どこから集まって来てくれたんだろうと不思議な気持ちでした。釜石・・・過去にも大観音様の駐車場、鵜住居、箱崎、佐須と何ヶ所かお邪魔しましたが、どの会場でもかなりの来場者です。今回も告知の効果で2~300名は来られたんじゃないでしょうか。3年経つというのにまだ物資を求めてお越し戴く方の多いことに胸が痛みます。取材陣も現実を目の当たりにして驚きを隠せない、という感じでした。この「現実」を伝えて欲しかったんです。お涙頂戴的な単なる特集ではなく、ありのままの姿、現地で頑張っている人の声を取り上げて欲しいと申し入れをしたんです。朝早くからインタビューもしてくれたそうで、少しでもまだまだ復興とは言えない状況、現地の生の声が広く伝わることを願っています。

配布会は予想以上に品物が持ち帰って戴けました。配布会自体に対しては賛否両論があります。いつまでも無償配布では地元の商店の営業妨害になる、自立の妨げになる、と言われます。しかし、仕事に就きたくても仕事が無かったり、高齢のために働く場がないという状況の中、将来の不安のために生活費を切り詰め、茶碗ひとつ、服の1着でさえ我慢している人がいます。絆 釜石さん(以下 絆さん)はリサイクルショップを運営されていますが、その商品の中身は支援物資が含まれています。これも、50円からという驚くべき安値が付けられていますが、少しでも代金を払うことでその商品を大切に使ってもらえるだろう、という考えと、売上金でこの仮設店舗の運営費(土地の賃料、光熱費など)を賄い、住民の集まれる場所を維持するためなんです。決して私利私欲・店の利益目的では無い事を知り、今回お届けした物資の中から販売用にお渡ししたものがあることをどうかご理解下さい。

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今回は地元から素敵な応援部隊も参戦して戴きました。釜石市内で「移動駄菓子屋」をされている「まさはる屋」さん。地元の子どもさんたちにはお馴染みなのか、開店と同時に元気な声が響きます。並べられている商品を見ていると、自分の幼い頃に買った覚えのある懐かしいものもあり、思わず見入ってしまいました。

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もう一つは陸前高田市から駆け付けてくれたSさん、Iさんによるシャボン玉コーナー。3月11日に陸前高田市の駅前(跡地)で行われるイベントでの出し物なんですが、一足早くお披露目です。麻ヒモ(?)をリング状にしたもので一度に16個のシャボン玉を飛ばせるという画期的な手法でチビッ子たちに大人気!これもあすなろでパクらせて戴きたいな~、と遠目にチェックしておきました。

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さて、振舞いコーナーはというと・・・ よく「炊き出し」という言い方をしますが、これは来場者のために食材を提供し、作り手と食べる側がはっきりしています。支援者が作り、被災者に提供する、というイメージが自分の中にありました。やり方は同じでも、炊き出しと異なるのは「自分たちも食べる」ということ。そうです、あすなろのスタッフは作るそばから自らの口に運び、時にはどちらが提供者か解らないような困った連中です。ですから「炊き出し」ではなく、いつからともなく「振舞い」と称するようになりました。現地の人と一緒に食べ、場合によっては一緒に作ってもらう・・・本末転倒かもしれませんが、これはこれで結構好評なんです。子どもさんでも自分で作りたいという子もいます。綾里が大好き、というおじいちゃんが手伝ってくれたこともありました。炊き出しというよりは、仲間で行うバーベキューのような雰囲気と言った方が解って戴けるでしょうか。

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今回用意したのはお馴染み「夢菓子工房ことよ」さんのみたらしだんご400本、三重県産(蓄養)の焼きハマグリ30kg。1ヶ所でのイベントにはちょっと多いかな、という不安はどこへやら、みたらしだんごもハマグリも大好評で完売となりました。夏まつりの時のようにスタッフが20名もいればポップコーンや綿菓子も考えたのですが、何せ今回の布陣ではとても手が回りません。何とか地元の人が参加して手伝ってもらえるようなものは無いか、と考えていた時にイイもの見つけました。バレンタインチョコの買い出しに行くという娘に付き合って行ったドンキホーテで「チョコファウンテン」なるものを目にしたんです。釜石では「チョコタワー」というそうですが、これは絶対イケル!と確信した私は迷うことなく買い求め、板チョコ2ダースを持って娘と共にレジに並びました。店員さんの「何や、このオッサン」という冷たい視線を感じながら・・・。       その甲斐あってか、思った以上に子どもさんは喜んでくれました。具材にはマシュマロ、バナナ、パイナップルを地元の女性陣に準備してもらい、溶かしたチョコレートが噴出した頃には既に待ち構えていた子どもたちの手が一斉に伸びて来ます。始まりさえすれば後はセルフサービスですから手間も掛かりません。この「チョコタワー」が今後あすなろの定番に加わったことは言うまでもありません。

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ただ、予想外なこともありました。寒さのために、チョコレートが固まってしまうんです。説明書通りの配合ではダメだと解り、牛乳を多めにして対処しました。この日は午後3時頃から急に冷え込んだためでしょうが、今後のいい教訓になりました。(*^^)v

さて、初参加のワンちゃんたちは、というとしっかり活躍してくれていました。小さな子どもさんたちになでられて気持ちよさそうにしています。動物と触れ合うことで気持ちが和んだりする効果があると言われますが、今までに訪れた場所でぬいぐるみの動物が高齢者の方に喜ばれたのも「癒し効果」があったからでしょうね。2匹のワンちゃん、長旅の疲れもあったでしょうが、立派に務めを果たしてくれました。

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さて、絆さんへは四日市の万古工業組合青年部さんから素晴らしいプレゼントがありました。同青年部さんは2011年から毎年5月の第二週に開催される「万古まつり」でチャリティー活動をされていましたが、参加する陶芸家さんがそれぞれ同じ大きさの小皿を焼き、裏に「絆」の文字を入れて販売し、その売上げ金を全額寄付されていました。あすなろにいつも食器類を提供してくれる陶芸家M先生にもし残っていたら、とダメモトで聞いてみたら組合に掛けあって約300枚を提供してくれたんです。更にすき焼き皿、丼、皿、湯呑みと大量に協力して戴き、これは近々オープン予定の居酒屋さんで使って戴けるだろう、とお届けさせて戴きました。この居酒屋さん、店名はズバリ「絆 釜石」。店主のNさんは震災前まで埼玉県で居酒屋「絆 釜石」を経営されており、震災後に故郷釜石へ戻られて住民のための集いの場、リサイクルショップを立ち上げる一方で本業である居酒屋の開店準備を進めてみえます。偶然にも「絆」繋がりで、この「絆皿」が開店の記念品として配られるか、はたまたお店で使われるのか楽しみです。遅くとも5月には開店したい、というNさんにしっかりとお渡しさせて戴きました。四日市万古工業組合青年部の皆様、本当に有難うございました。

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今回、もうひとつ人気が高かったのが「トランポリン」でした。ゲームコーネーだけでなく、何か子どもさんたちがよろこんでくれるものを、と考えて当初はふわふわこにゅうどう君を打診したものの既に先約があってNG。そこで一昨年の夏まつりで好評を博したトランポリンの登場です。目立つ場所に置かせて戴いたのが効を奏し、開会から閉会まで子どもさんが途切れる事なく飛び続けてくれました。何度も何度も入る子、一度入ったら長時間飛び続ける子・・・。東北の各地では子どもの遊び場所がありません。学校の校庭ですら、いまだに仮設住宅があるために離れた他校の行程を借りて体育の授業を受ける所もあります。遊園地など近隣には皆無です。こんなものですらここの子どもたちにとっては思いっ切り飛び跳ねられる場所になったんです。束の間ではありましたが、本当に無邪気な屈託の無い笑顔が見れた嬉しさと、この子たちが我々には見せない心の傷を抱えているんだろうという思いが交錯し、とにかく元気で頑張って欲しいと願わずにはいられませんでした。この子たちがやがて地元の、そして東北の復興の担い手になっていくでしょうが、いつの日か今日のこと笑い話の一つとしてを覚えていてくれれば何よりです。頑張れ、東北の子どもたち!

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上の6枚の写真はこの日の鵜住居地区の風景です。建物らしきものは殆ど撤去され、人家も人の姿も殆どありません。ある程度整地された程度で、これから嵩上げや区画整理が行われます。今回の会場の道路(国道45号線)を挟んだ向かい側が瓦礫の最終処分場でした。ここも漸く今月でその使命を終えます。かつて住宅が立ち並び、商店街が賑やかだった頃に戻るにはまだまだ相当の時間が掛かります。絆さんの店舗は1週間前に漸く仮設の電源から一般の電源に切り替わりましたが、水道は未開通です。この場所も近々工事の関係で立ち退かなくてはならないそうです。せめて工事が始まるまでは地域の住民が集まる場所として残したい、とNさんもK社長もあちらこちらへ協力の要請を続けています。今月23日には再び「オールドカー・ミーティング」というイベントが絆さんの駐車場で行われます。旧車・名車が集まる自動車マニアのイベントですが、これも現地の様子を見に来て欲しい、という想いが込められています。3月11日には陸前高田で「高田に輝(ひかり)を」というイベントがあり、高田の若者が中心として復興に向けて頑張っているよ、全国からの支援のお蔭でこんなに元気になったよ、という想いを発信します。少しずつ、ほんの少しずつですが現地の人々は前に向かっています。不安な、そして不自由な生活の中で着実に明るい未来を作りだそうという動きが、今始まっています。どうかこのブログをお読み戴いている皆様、3.11をいつまでも忘れることなくそれぞれが無理の無い形でエールを送ってあげて下さい。

以上で第33弾の活動報告とさせて戴きます。ご協力戴きました皆様にはありきたりな言葉の繰り返しですが、心より御礼申し上げます。

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