明けましておめでとうございます。

遅れ馳せながら新年のご挨拶を申し上げます。 昨年もあすなろ応援便に温かなご協力を戴き、本当に有難うございました。業界を取り巻く厳しい環境の中、8回も東北へ行けたことは皆様からの励ましや応援があってこそだと、改めて感謝しております。

新年は穏やかな日が続き、例年になく会社も8連休とさせて戴きましたが、貧乏性な私は8日間皆出勤。一年間で山のように積み上がった書類の整理やら何やらで結局地元の氏神さんへ初詣に行っただけでした。皆さんはきっと楽しいお正月を過ごされたことと存じます。

昨日から仕事始めで社員全員で地元の「海山道神社」で安全祈願。これは先代が鬼籍に入った年から毎年続けています。新年に社員の元気な顔を見られる事が何よりで、また一年間このメンバーと一緒に頑張って行こう、と気が引き締まります。昨年来、新たな受注の話が幾つか持ち上がり、正月休みの間にも先方の担当者と何度も打合せを行い、4月の立ち上げに向けて動き出しました。しかし年末にも感じた様に、とにかく人手が足りません。特に免許制度が変わってからは若いドライバーの確保が困難になっています。免許を取ってから4t車に乗れる中型免許取得まで2年、更に大型免許取得まで3年。5年もかけて免許を取って大型トラックに乗ろう、という子は殆どいないでしょう。もはや、大型車の乗務員は「絶滅危惧種」となりつつあります。更に、業界で言う「平ボディ車」はシートを掛ける手間があるため、どうしても若い子は嫌がります。そりゃあ、ウィング車ならスイッチ一つで屋根が開閉出来るんですから楽ですよね。ただ、今年からオリンピックの工事が始まります。リニア新幹線や高速道路、建設関係、公共事業と仕事自体はかなり増えるものと予想されます。工事現場なら平ボディ車の需要はかなりあるのに・・・。製造業も4月からの消費税増税に先だって、前倒しの需要が生じるでしょうから、2月・3月にはどんな状況になるのやら・・・。前述したように、ドライバー人口は減少の一途です。仕事(荷物)があっても運ぶ人が足りません。通販のように発注した翌日にお届け、というのは恐らく不可能になっていくのではないでしょうか。ここに来て、少しづつですが、運送業者の立場が強くなってきたように感じます。今までは「隷属産業」とまで言われ、社会的地位も低い業種でありました。トラックが重大事故を起こせば社会問題となり、その都度行政からの規制が強化されて来ました。運賃にしてもダンピング合戦で、結局は自分たちで首を絞めてきたという業界です。そのため、4t車と言えども実際の最大積載量はウィング車なら約3t。4t車に4tの荷物を積むと「過積載」で厳しい処分が待ち受けています。そのために各社が大型車を導入して積載率を上げましたが、肝心のドライバーがいません。寝ずに走っても給料はそんなに魅力のあるものではありません。上げたくても、燃料や高速代、車輌の維持費、保険などで利益を出すのも相当の努力を要します。今年は恐らく運賃も上げざるを得ない状況です。更に、今までは「運送屋は他にもあるから」と荷主企業から天秤に掛けられていましたが、これからは運送業者が荷主を選べる時代になると思います。当社の場合、やはり運賃も重要ですが、どこまで当社を頼ってくれているのか、ドライバーや作業員のことを気に掛けてくれているのか、という点を重視します。ボランティアを始めた当初の活動報告書でも書いた覚えがありますが、支援物資を運ぶと、住民の皆さんから何度も何度も御礼を言って戴きます。たった1個の茶碗に涙を流して喜んでくれた方もいました。通常の業務で例え片道1,000km走って荷物を届けても、相手によっては無言で受領印を押すだけ、という所もあります。指定時間に少し遅れただけで全量持ち帰り、と言われたこともありました。自分がそのような仕打ちをうけるのならまだしも、やはりドライバーが頑張って運んでくれたことにそのような対応では憤りすら感じます。我々も荷主企業の商品をその代理として運ばせて戴くのですから言葉づかいや身だしなみは日々教育指導をしています。運ばせて戴けることに感謝するのは当たり前、という気持ちで日々尽力しているつもりです。無事に商品をお届けして、「有難う」の労いの一言が何よりなんです。それ一つでモチベーションも上がり、またこの企業の商品を運びたい、またあそこへ納入したい、という気持ちになるんです。当社は歴史だけは古いものの、何の取り柄もありません。どこにでもある零細企業です。ただ、大手には出来ない「小回り」と、社員の人柄は自信を持っています。今年は何でもいいから「これだけは絶対に他社に負けない」という強みを持てれば、と念じています。それが何であるかはこれから考えて行くのですが、いつかは取り引き先にとって「無くてはならない会社」と言わしめるよう、今年一年粉骨砕身の覚悟で臨みます。

どうか本年もあすなろ応援便の活動に加え、四日市運送を温かく見守って下さい。東北ではまだまだ手放しで新年を祝う気分ではないかもしれません。神棚も無い仮設住宅で寒さに耐えながら3度目の正月を迎えられた方がいらっしゃいます。少しでも楽しい時間を作って戴くためにあすなろは東北へ向かいますが、そのためには先ず本業をしっかり固める事が自分の最大の使命であると肝に銘じ、来年の正月にはいい一年だった、と胸を張れるようになることを願い、甚だお粗末な新年のご挨拶とさせて戴きます。

今年が皆様にとって素晴らしい年になります様、心から祈念申し上げます。

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明けましておめでとうございます。 への2件のフィードバック

  1. 富士市のTです。 のコメント:

    明けましておめでとうございます!富士市のTです。

    昨年もあすなろ応援便に少しだけ協力させて頂き、お世話になるばかりですみません。

    今年も自分のできる範囲で協力させて頂こうと思います。

    それにしても樋口さん、お正月休みも休んでらっしゃらなかったんですね。

    そんな樋口さんの頑張りが皆さんに伝わるからこそ、今日までこうやって

    応援便の輪が広がり繋がっているのだと思います。

    是非、お体には気をつけて頂き、今年も少しでも東北の方の笑顔が見られる

    よう、一緒に頑張りましょう♪

    今年もどうぞ、よろしくお願い致します!

     

    • 樋口 のコメント:

      Tさん、メッセージ有難うございました。昨年も本当にお世話になりました。未だにダンボールに子供さんが書いて戴いた応援メッセージが忘れられず、仕事で富士を通過する度に突撃訪問させて戴きたいな~と思っています。今年もまたお世話になることとは存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

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